「染の小道」第3回総会  みんなの思いをまとめる ヒントがぎっしり

カテゴリー: 新宿商工新聞 PICK UP, 未分類 日時:

この新宿で営業と暮らしを継続するために、まちづくりや地域産業の振興などにいっそう取り組む必要があります。新宿民商でも会員たちが地域や営業を発展させるイベントに取り組んできました。いよいよ9月に経営対策部会を中心に「夜のオリエンテーリング」を企画。街も会員も元気になるイベントにするためにはどうしたらいいのか。そのヒントを得るため、6月8日に東京信用金庫中井支店で開催された「染の小道」第3回総会を取材してきました。 落合・中井の妙正寺川流域の地場産業、染色を生かしたまちづくりイベントとして今年2月に取り組まれた「染の小道」。動員数は昨年の3倍近い1万2千人。参加店舗数でも昨年より5割増しの75店舗と、大成功を収めました。

中井・落合の神田川流域、妙正寺川流域には大正期芸術家や作家が往来し「落合文化村」と呼ばれる地域が形成されました。昭和初期から染色関連産業や工芸家・職人が集まり集積産業として発展してきました。時代の変化を受けてこの伝統産業も地域商工観光業も苦境に立っている。これを打開したいという思いは、みんなの願いです。新宿区まちづくり財団や地域の町会・商店会を巻き込み、中井のシンボル故・赤塚不二夫氏のフジオ・プロダクションが参加しました。このイベントを通じて町に活気が出た、子供たちが町のことを誇りに思うと言ってくれたなど数だけでなく町の魅力を打ち出すことができました。 8人から始まった  「染の小道」は、横田和俊さん(新宿民商相談役)から交替し、新代表となった二葉社長の小林元文さんが家族旅行で行った先で見た鯉のぼりをヒントに「川に反物を展示する」というアイデアを思い付いたところから始まりました。

2009年8人の合同展示からはじまり、2011年イメージがわくようにと、デザイナーの泉さんがCGを制作。河川の使用許可などを取るために新宿区の土木担当課に見せたところすぐに区長に提案が届き動き出したそうです。落合・中井地域のミニコミ誌の「おちあいさんぽ」が店舗との交渉をすすめていく過程で中井商工会の若手が応援するようになり、まちを上げての取り組みになっていったそうです。

それぞれが漠然と持っていた想いを、一つのアイデアと具体的に伝わるビジュアルイメージと情熱が「染の小道」の原動力となり大勢の人を巻き込み、気持ちをまとめていくことになりました。

現在では実行委員会を毎月開催、会則を定め、活動内容を8つのセクションに分け、事案の具体的執行をはかっています。月に2回はセクションや全体で会合を持ち、そのどれもが参加自由。「傍観者でなく参加者であって欲しい」と運営内容についても自由闊達に議論を行っています。実行委員には、地域住人のほかNPO法人の職員などまちを思う幅広い人々がかかわっています。地域の中小零細業者が数多くかかわっていることから、個々の個人事業が成り立つことがこうしたイベントを実行する足場となっていることを実感しました。みんなの思いをまとめるヒントがぎっしり詰まった総会でした。

今後は、参加した染色作家や中小零細業者の営業と生活の持続可能性を高め、相乗効果で拡大していくことに期待します。 (E)